Swizerland Day72

3日続けて風呂に入っていなかったのは流石にヤバいので、朝早めに起きてシャワーを浴びる。また腹痛がズンドコズンドコ込み上げて、下痢気味である。なんとか部屋の掃除やらパッキングなどしながら腹痛と戦い、朝食の準備を簡単にする。昨日買った2kgのチーズを切り、XaverとLinaと私で朝食を食べながら、2人はシェアハウスという他人と住むことの難しさを話していたようだ。ドイツ語で。けどシェアハウスは日本にはまだあまり浸透していない、いいシステムだと思う。確かにプライベートは拒まれることはしばしばあるし、共同の決め事も守らなければならないので窮屈かもしれないが、全然違う職種やバックグラウンドの人間が話をし、交流し、1人にはならないから。家賃も抑えられる。Afmadが帰ってきてテーブルに座る。昨日彼女からもらったというBig of JapanのTシャツを着ていた。そういう歌があるらしい。知らなかったけど。

 


再び襲ってくる腹痛に耐えながら、Xaverは姪っ子と出かけてしまうらしく、朝ごはんを食べ終えた後お別れした。トビタテに間に合うように急かされるようにメールを送って、全然返事が返ってこない中、唯一すぐに返事をくれた彼だった。彼のもとで農業が出来てとても勉強になった。ランティル豆やキャメリン、エモ、ハンフ、小麦などの穀物や油脂植物の収穫から出荷に至るまで、化学肥料を使わない牧草作り、丘になっている場所の対処法、搾乳器機の基礎的な仕組み、エクセルを使ったデータ管理などなど。何より彼から学んだことは、無い物は自分で作る。古いものは修理して長く使う。ということだ。小さいながら彼の農場は彼1人で全部できるようになっている。今までの私なら、有機牛乳を作ったとしてもプラントがないから無理とか言っていたが、作ってしまえばいいのだ。世界にはいろんな面白い人がいてちゃんと仕組みを理解していればミニチュアを作り自分用にカスタマイズしている。もちろん簡単ではない。けど自分でやったからこそ、道具の一つ一つを愛せれる。彼はそうして友達と家も立て直し、いつか小さな穀物工場を自作で自分の農場に作ることが夢らしい。ならば私は…。

 


部屋の掃除を一通りして、Linaが鬼灯ときゅうりを持たせてくれた。Xaverに置き手紙をし、IngeとAfmadに別れを告げ、Patriciaが、Wilの駅まで送ってくれるというので、慌ただしくあまり感慨には浸れずに農場を去った。Wil駅でPatriciaと彼女の友達に見送ってもらい、Zürich中央駅へ向かう。

 


シャンプーの調達ともうスイスフランは使わないのでできるだけ食料品を爆買いしようと思ったのだが、30フランほど余ってしまったので、ポーランドで換金しよう。しかもシャンプーはオーガニックのものを買ったのだが、匂いが色々ある中でNettleというのがあった。ん?どこかで聞いたような…。そう、daphniaの牧場で私の手を痺れさせたあの憎むべき植物である。えーい、ここまできたら腐れ縁だ、これを買おう!と勢いで。

 


12時40分発のWien行きの列車に乗り込む。Wienへは7時間弱、20時半に到着。そこで乗り換えてポーランドのKrakowへは明日の6時に着く。電車の中はクッキーをひたすら食べたり、日記の更新をいそしんだり、スマホをいじったりして過ごした。Wienではスーパーで軽食を買ってベンチで食べていたが、見知らぬおばさんが話しかけて向かいのおじさんがげっぷしたのを見て、私に話しかけながら笑っていた。またヒステリックな女が叫びながら公衆電話で話してセキュリティマンが来ていたりと、駅は色んな人がいるところだ。

 


2時間待ち、ポーランド行きの寝台列車に乗った。2ndシートだが6人1部屋になっておりなかなか悪くない。朝に着くからホテル代が浮くし、ラッキーだ。同部屋は同年代の女の子が2人。問題ない。

 


明日はアウシュビッツの見学ツアー。寝不足や腹痛が続いているので出来る限り寝ることにする。

 

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