Kenya Day106

蚊のせいで寝付けなかった。あまり眠れていない。蚊帳をすればいいのだがしなかった私。

 


7時にチリ人のおっさん4人と共に朝食を食べ、荷物をまとめて早々にマサイの村に赴いた。キャンプからそれほど離れておらず、あっという間に到着。降りると脚の細いマサイ族の男たちが歓迎の踊りをしながら迎えてくれた。これぞ!アフリカの民族っていう感じの歌というか踊りというか。少し不気味なんだけど、ずっと見ていたくなるのは何故だろうか、不思議な魅力がある。客の何人かが手を取られ、踊りに参加。私も目をつけられて、カンガを被せられ、踊りに加わる。女の人がお尻をシェイクするやつよりは全然激しくないのでなんとなくついていけた。それが終わると、垂直跳びが始まる。軽く飛んでいるように見えてマサイ族はとても高く飛ぶ。観光客が隣でやるのを見ると一目瞭然だ。マサイ族の男たちはこれを競うようだ。

 


それが終わると村の中を案内され、火起こしや牛が囲われているのを見学。その後少人数に分かれてマサイの家を見学。私だけなぜかグループの中でぼっちになり、マサイ族男子と2人っきりにされた。彼の家を見学することに。壁は土塀で表面に牛の糞が塗られている。目が慣れるまで中は真っ暗だったが、だんだんとわかってくると、どうやら彼のおばあちゃんが土間で牛乳とメイズを混ぜたやつをコトコト煮込んでいるらしかった。家の中はリビング兼キッチンが真ん中にあり、両サイドにベットが置かれ、あと搾乳の家畜部屋と客人部屋があるらしかった。色々質問してみる。

Q.何食べてるの?

A.ミルクと牛の血を混ぜたドリンク的なもの。牛、羊、ヤギの肉。たまに買うメイズ。

Q.何人奥さんもてるの?

A.持っている牛による。奥さん1人につき、牛15〜20頭と交換なので、牛がいないと結婚できない。女性は違う村の人を選ぶ。中には200頭、奥さん5人の人もいるよ。

A.学校は行く?

Q.近くに学校があり、マサイ族じゃない子とも混じって勉強する。男女は別れるけど。

 


などなど。9年に一度、家が脆くなる、草原が近くになくなるなどの理由で引っ越しするらしい。そんな話をしながら外にでると家の裏へ連れていかれた。ネックレスやブレスレットを見せられて、この売り上げで子供達のメイズを買うんだ的なことを言われ、買うように催促を受ける。家まであげてもらって、私生活を見せてもらって、そんなこと言われて断れる奴いるんだろうか?いやいるんだろうけど…。ツアー代とはいえ、この人たちに入るのは微々たるものだろう。一番マシというかまあ、自分の好みのやつを選んでいくら?と。4000シリング。高いよ!ドルでもいいらしく50ドル渡したら、最初はおつりあるって言ってたのに、ないらしく、もう一つネックレスを持たされ、2個で50ドルと…。とほほ。ボラれたり。

 


その後牛の写真とか撮ってほかのグループが帰ってくるのを待つが、みんな捕まっているらしく、全然帰ってこない。再びマサイの彼と話していると、日本のものが欲しいらしく、何かと交換しよう!と言われた。特に私の時計がお気に召したらしかった。いいよ、もうあげるよ!安物だし、もうボロボロだったし、マサイ族が自分のもの使ってるなんて素敵じゃないかしら笑と思い、もはや彼につけてあげると喜んでいたのでよしとする。ただ、太陽の傾きで生活する彼らに時間などは必要だろうか…?

 


ようやくロシア&ポルトガルグループが帰ってきて、やはり何か買わされたらしい。みんな浮かない顔をしていた。いらない!と言えばいいんだけど、なかなか難しいのだ。複雑な気分だった。そしてチリグループはもう笑ってしまったのだが、ひと抱えにするほど購入していて、リュックに入りきらないほどだった。なかなかの洗礼。

 


1時間半くらいいた後、私たちのグループは最後に村を立ち、後は一直線にナイロビを目指して帰る。ところが、舗装していない道路をなかなか荒い運転で飛ばしていたところ、見事にタイヤが破れパンク発生。何にもない草原に立ち往生である。後ろからついてきていた違うサファリカーのドライバーも手伝ってくれて、ジャッキで持ち上げてスペアに交換である。スペアはなんだか頼りがいなかったが、走れるのでよしとする。洗礼本日2発目。

 


牛や羊を追う少年や、メイズを売る人たち、アフリカっぽくない小麦をハーベスターで収穫、道路を渡ろうとする家畜たち、水を運ぶ子供、積載量をとうに超えたトラックなどを横目にしながら、途中スタンド休憩を挟み、13時ごろにランチタイム。コメや豆煮込みなどのあっさり系ご飯だった。15時ごろにはナイロビ市内に到着した。市内に入るといきなり交通渋滞で進まず。おおどおりの交通渋滞の中を商人たちは平気で横切っていく。そうしてタクシーパーク的なところに到着し、何処かもよく分からずに降ろされる。ツアーのおじさんたちとの唐突の別れ。なんやかんや楽しかったし、モラルの勉強にもなりましたです、はい。

 


とりあえず、人の流れに沿って歩き出す。ケータイを見ながらだと取られる可能性があったので、隠しながら。ただ、凶悪都市とは言われているナイロビだが、そんなことはなく普通だった。人々で賑わい、活気のある通り…。ツアー勧誘のおじさんに話しかけられたが、もうサファリ行ったんです、ごめんねー。というと諦めてくれた。

 


しかし、ボダに誘われたので、救いだと思って乗らしてもらう。高速沿いの大型スーパーに行ってみるものの、業務用っぽくそんなに品揃えはなかった。紅茶やコーヒー売り場でさまよっていると、暇そうな定員2人が話しかけてきた。ふつうに喋っていると、東京だけじゃなくヒロシマナガサキと言ったワードが出て、歴史で習ったんだと彼らは言っていたが、世の中に知られていることに驚いた。談笑後、彼らの勧める紅茶を買って再びボダに誘われたので、ここじゃないスーパー知ってる?と聞くと、連れて行ってもらえることに。彼曰く、空港にも行ってくれるらしい。割高だったが、タクシーを探すのが私にとってストレッサーだったので、もうボダで行ってしまえ!と思い切ることに。スーパーでJAVAのコーヒーを買って、いざ空港に向けて。

 


アフリカの道路は面白いもんで、人力のリアカーとか、ロバに水運ばせたりがフツーにあるからね。そんなのを避けつつ、途中燃料を入れつつ、風が良くて、バイクアンチだった私だけど、バイクの魅力も少しわかった。20分くらいでゲートに到着する。バイクはここまでしかダメなんだ、後はマタツでと言われ、彼に支払いを済ませ、荷物検査を受けた。マタツは見つからなかったのに加え、タクシーが次から誘ってくるので、ここから空港までどれくらいの距離?と尋ねると、4kmだという。そんなの歩きたくない。ポケットの有り金の小銭を出し、これで。というとあっさりと送ってくれた。絶対これも割高。初日あんだけ金が足りないと思っていたのに、空港で余るハメになるという計画がヘタクソな私。

 


Departureのエントラスで荷物検査を受けた後、サファリのキャンプから一緒だったアメリカ人老夫婦に再び遭遇。レオパードの写真が撮れなかったというと、後でメール送ってくれることになった。ありがたし。KLMの便でオランダ経由一緒だねなどと話した。

 


オンラインチェックインに初チャレンジしようと、メールと戦っていると、ステータスがスタンドバイになっているではないか。この度で、一体何回スタンドバイを食らったことだろうか…。Webではこれ以上進めなかったので、随分早い時間ではあるが、チェックインカウンターに相談すると、お姉さんがあっさりとチケットを発行してくれて、上で待っていなさいなと。ということで、出国を済ませた。審査官のおじちゃんに、君バイクに乗ってたでしょと言われて、ゲートのモニタリングしてたら映ってたよだって。異国人でバイクに乗って空港入りなどと目立ったことをしてしまい、反省した。

 


上に上がって、お土産屋で有り金シリングをはたき、ギリギリ残してレストランに行った。若めの青年ウェイターがメニューを持ってきてくれ、結構高いのであまり選択肢がなく、マトケとメニューもあまり読まぬままちょうど使いきれるようなおかずを選んだ。ところが、である。これが最後のアフリカ飯になるわけだが、とんでもなかった。先にマトケが来て頬張っていると、同じウェイターが何やら木の器に入ったふりかけのようなものを持ってきた。しかしよく見てみると…。虫である。明らかに羽根や頭や脚が見て取れる。げぇぇぇ。最後にゲテモノもとい、昆虫食を選択するとは。そういえばウェイターが心配そうにメニューをとっていたっぽい。こうなりゃヤケである。恐る恐る頬張ると、…悪くない。でも美味しいとも言えない。煮干しみたいなそれの佃煮みたいな味がした。けど量が多いんだよ。あとビジュアルがよくないよ。しかしタレをかけたりストーニーで流し込んでちゃんと完食した。ウェイターが嬉しそうに、アフリカ人の仲間入りだね的なことを言っていたが、マジでこんなはずでは。同じ値段ならカフェのサンドイッチでも食っときゃよかったよ。とほほ。多分こんなメニューは日に何度も出ないだろうな…。

 


もう疲れたので、充電しながらベンチに腰掛けて、滞った日記を書いたり、メール返したり、疲れたら寝たりを繰り返し、気づけば日付も変わった。

 

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