Denmark Day25

気がつくと6時20分。しまった!寝過ごした!階段を降りるとフレデリックのシリアルタイムは終わっており、彼は集牧していた。Never Mindと彼は言ってくれた。朝の作業。子牛が脱走していたので、戻そうとして電牧線を触ってしまった。というか電気きてないと思ってた。意外にも強い電圧で心臓止まるかと思った。痛いというより、内部からドクン!というショックが大きかった…。

 


Kristenは7時から15時まで仕事だそうでもう姿はなかった。パンを食べていると、車が止まる音がして授精師がやってきた。背が高いナイスガイで、Vikingの方。アメリカと同じくブリーディングカンパニーが専属の授精師を持っており、日本のように農協や開業ではないようだ。車には木製で作られた専用の棚があり、彼はおじいさんが使っていたのをもらったんだと言っていた。1日に60から80頭、多い日で120頭つけるとか。何気なく話していると、和牛の話題に。いくつかの農家はオランダ経由で受精卵をを手に入れ、つけているらしい。AIは一頭しかいなかったのですぐに終わった。

 


庭の周りの除草(電牧にまた触る。本日2回目)や、イチゴやジャガイモの収穫をしていたらあっという間にランチタイム。休憩中に今度は女性獣医師が現れ、除角をするという。デンマークでは動物福祉が進んでおり、麻酔しないで除角すると法律違反になる。はじめに脱力剤を打った後、局所麻酔、除角、覚醒剤という流れ。生後1ヶ月半から2ヶ月前後の子牛たちの角は生えかけで、除角するのもナイフ一つでいい。ガスバーナーで炙ったごてで焼くのがメイン。血もあまり出ず、牛たちも大人しいので効率的だ。また、同時に耳標もつける。子牛たちが起きたら、痛いことは全て終わっている。意外にもけろっとしていたし、何より人間不信になっていないのでいいと思った。

 


長めの休憩を取った後、トラクターに乗ってコンポスト貯水槽の周りの木を撤去。フレデリックが木々にチェーンを巻いて、私がトラクターを前後させながら木をぶち抜く。気温が30度近く、車内がとても暑く北欧なのに汗をかく気温。大雑把に抜いた後は枝切りバサミで小さいのをちょきちょき。フェンス状の格子があり、触ったらまたそれも電牧で本日3回目…。だって電牧じゃないと思ったんだもん…。

 


16時のコーヒーブレイクはKirstenも一緒に3人で。

 


夕方の集牧の時、牛たちはしきりにヘーゼルナッツの木の葉を食べていて、なかなか集まってくれなかった。今日は夕ご飯を私が作ることになっているので、集牧を終えたらキッチンへ。メニューは肉じゃが、味噌汁、ご飯である。顆粒だしと醤油、味噌は持参した。今思えばこのチョイス、味が薄かったかなぁと思う。日本人はこれで十分だが、海外ウケはしないよなぁ…。今度は海苔を持ってきて寿司の方がいいだろうなぁと思った。Kirstenは一緒にライ麦パンと小麦パンの生地づくりをしていた。お米は鍋で炊かないといけないのだが、種類も違うし、いつもは炊飯器でやっちゃうから、追加追加で水を足していったらバサバサになってしまった。料理に時間はさほどかからなかったので、夕方の作業を手伝おうと思っていたら、もう終わりそうだった。外で日本料理を3人で食べる。2人とも美味しいと言ってくれ、和食に興味を持ってくれた。正直、私はあんまり美味しくなかったと思う…。つくづくこの人たちは優しいなぁと思った。

 


再び、軽い胃痛に襲われ、そそくさと部屋に帰ってすぐ寝た。

 

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