Denmark Day9

おそーく起きていいということだったので8時半ごろ下に行くとまだ誰もいなかったので、明日立つ準備をしていた。9時半頃になると、下からベーコンの焼けるいい匂いがしたので、降りていくと、2人が朝食をしていた。Cloieを起こし、朝食を食べながら、今日はデイオフなので何するかミーティング。ヤギの牧場とオーガニックショップに行ってみたら?と言われていたので、行ってみることに。その前に、Michelが近くの酪農場を紹介してくれるという。

 

Michelの車から昨日のりんごジュースの在庫を下ろし、使わせてもらえることに。ミッションかつ車線が右側、ハンドルが左側というのは流石に不安だったので、Cloieが運転してくれた。フランスは同じらしい。田舎道なので、練習にはもってこいだから少しだけチャレンジすればよかったかも、と後悔したが。

 

りんご農場から車で10分行ったところに、300頭飼いのフリーストール、ロボット搾乳の酪農家を見せてもらった。農場主が見当たらず、本当に見るだけだったのだが、レンガ造りのこれまたかわいい牛舎で、窓が大きく取ってあり、換気がとても良かった。抗生物質を使ったやつとか治療中の牛は放牧していたみたいだが、搾乳牛はフリーストールで、子牛の群房もステージごとに分かれていた。日本は(特に北海道は)デンマークをモデルとしてきた背景もあり、やり方はほぼ一緒だと感じたが。

 

次に、Margretheが勧めてくれた、ヤギ農場に向かう。幹線道路からすげー細い脇道に入るので、2回も通り過ぎてしまった。なんとかして到着すると、向こうで手を振るアジア人女性が。彼女はタイ人でデンマーク人のオーナーの奥さん。少し話していると、オーナーが出てきて農場内を案内してくれるらしい。パーラーとミルカーを最初に説明してくれ、ほぼほぼ手作り。ミルカーはアメリカで見たバケットに真空装置が付いたやつで、4頭同時に搾乳できる。ヤギは乳頭2本なので、ティーカップも2つしかない。1日1頭あたり3リットル出るそうだ。40頭ほど搾乳していて、ゴートチーズやゴートミルクヨーグルト、ゴートミルクアイスを奥さんが作っているそうだ。放牧地を案内してもらい中は入ると、ヤギ達が駆け寄ってくる。角で突き飛ばされたり、北海道でヤギの散歩体験をした時に、引っ張り回されて転んだ記憶しかないが、ここのヤギ達は人懐っこく、触ってぇ〜と近寄ってきた。13haの草地をピッグテールポールで区切っていた。彼曰く、まだ専業ではできていないそうだが、ヤギは牛と比べて投資が圧倒的に少なく、始めやすいそうだ。来週、昨日の私たちみたいにコペンハーゲンでマーケットに出るらしい。雄も見せてもらった。雄ヤギは特に臭うとされているが、そんなんでもなく、ゴートチーズの匂いを凝縮した感じだった。自宅のサンテラスをチーズショップに改造してある感じの店内は、白の小さなガラスケースの中に、フレッシュチーズやヨーグルト、オイル漬けと灰をまぶした浅い熟成のものがあった。大きめの冷凍庫もあって、透明カップに入ったアイスが入っていた。全部試食させてくれて、アイスも2つあげると言われ、何も買わないのは申し訳無さ過ぎると思ったので、フレッシュチーズとオイル漬けと、ヤギのミルクで作られた手作り石鹸を買った。気づけば2時間近くここに滞在してしまったみたい。

 

車の中でCloieともらったアイスを食べたが、めちゃくちゃ美味しい!というか濃い!正直、ジャージーの比ではない旨さに驚いた。チーズにすると、ゴートミルクはクセが強く(しかしここのチーズは強すぎず本当にグッド。日本人も好きだと思う。)苦手な人も続出するが、アイスだとほんのり香るくらいでこれが素晴らしい。生乳として飲んだことはないのだが、これはとても興味を持った。Cloieもヤギのチーズとミルクはフランスのスーパーでも売っているが、アイスは初と言っていた。昨日の三輪車アイスショップに、牛とヤギの2種類フレーバーで売りたいものである。あと美女が売ることが必須。

 

次に昨日隣で卵を売っていた養鶏場に行く。といっても鶏達は外で平飼いされているので、お目当は無人のオーガニックショップ。中に入ると、人がいなくちゃダメなくらい立派で、デンマークの伝統的な建物に、鶏肉の冷蔵庫や小麦、ビールやワイン、羊や牛の毛皮、お菓子類が売られていた。こういうショップが持ちたいと思い描くそのままだったので、大変参考になったし、無人でもいいやん!と思ったら人件費削減にもなるし、少し電気代がかかるだけで(音楽をかけるのも忘れずに!)お客さんが勝手に買い物していくというのはなんていいんだろう。しかし100%信頼の下でしか出来ないが。治安の良いデンマークだからこその成せることである。

 

海が見たいということで、Roskildという街へ。街中心にあるパーキングに車を停め、いかにもヨーロッパという建物が並ぶマーケット街を抜けて、芝浦いっぱいの公園も抜けて20分ほど歩くと海が見えてきた。といっても入りくんだ先の先の先くらいなので波もなければ、砂浜もなく、大きな湖みたいだ。休日でスポットだけあって、人もそれなりにいて賑わっていた。セーリングする人たちやボートに乗りながらバスケみたいなスポーツをする女子たち、屋台に並ぶ人など日曜日の光景である。街じたいは小さいので、ジブリに出てきそうな感じの可愛らしさがあった。

 

アイスとチーズをつまみ食いしたくらいしか食べていなかったので、お腹が空いたねと言い合い、カフェを覗くものの満席かつ高額。スーパーに行こうか、と向かったが、日曜日でやっていないところが殆どで全滅。空腹のまま帰路につく。帰ると、2人が外のベンチでソーセージを燻製しながら日光浴していた。お腹減った?と聞かれ(ひもじく見えたのだろうか…)、スーパーがやっていなかった言い訳を話すと、パンとかチーズとかハムとか好きなもの食べていいよ、あとテーブル上のアーモンドケーキもね!と言われた。女神…!!Cloieと私はもぐもぐ食べた。

 

身支度やお別れのお手紙など書き(意外とまめ)、夕食はピケに色々挟む感じのもので(ナスって油まみれにするとマジでうまいよね。)、さっき食べたばっかなのですぐお腹いっぱいになった。明日はホーリーデイだから色々休みだったのか…納得。日本は意外にも祝日が多い気がした。

 

明日はいよいよ新天地へ向かう。ここのホストはまた新しくスイス人のカップルや日本人の女の子も来るようで、私は今シーズン最初のwwoofer だったみたいだが、賑やかそうで何よりである。私も今度は学校なので、そうのびのびとはしてられないぞと少しだけ気を引き締める。

 

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