Uganda Day90

今日はフリーの日だった。朝5時頃目が覚めたが、二度寝した。移動などの疲れからか、なんだか頭がぼぅっとして10時頃まで宿の中で過ごした。外に出たい気持ちはあるものの、気を使うことも危ないことも多いのでなかなか渋っていたのである。ようやく覚悟を決め、ポケットに数枚の紙幣を突っ込んで、携帯にはチェーンをつけて出かける決意をする。

 


天気は良かった。門番のお姉さんが扉を開けてくれた。外はバイクや車が行き交う交通は無法地帯に等しい。早速ボダボダというバイクタクシーの勧誘を受けるが、断って歩き始める。JICAの事務所は道を下って隣の道路を上がった所だった。それを確認した後、むやみに携帯を取り出したくなかったので、googleマップなどは見ずになんとなくカンパラ中心部へ向かう。歩けど歩けどあまり景色は変わりばえなく、とにかく交通量が凄まじくて、押しボタン信号は永遠に赤のままだし、目的地もなく歩いていたので疲れてきてしまった。何度もボダボダの勧誘を受けるが、そんな頃誘いに乗ることに。ナカセロマーケットまで。と運転手の兄ちゃんに言うと3000シリング。バイクの方が早く切る風が吹いて気持ちよかった。ただ、車との接触ギリギリを攻めていくので、危ないっちゃ危ない。10分くらいで到着。地元民が来るマーケット、野菜や果物、日用品が表通りに集まって、裏には肉や魚や香辛料や何やら危ない臭いがする。何故こんなところに来てしまったんだろう…と思いつつ、写真なんて撮れる雰囲気ではなく、観光客の姿は1人も見えない。むしろ肌の色が違うのは自分だけで、地味な格好とはいえかなり目立った。終始、ニーハオとかニャオ(女性の呼び方)とか、鶏買っていかないかとか声をかけられる。肉屋の後ろに紐でぶら下がった枝肉が不気味に見えた。立ち去ろうと思い、裏路地を一周しかけた時、香辛料屋に鞘付きバニラビーンズがぶら下がっているのが見えた。こんなに大量なの見たことないと、好奇心が湧いてしまい、いくらと尋ねると50000シリング。高すぎる。絶対値切った方がいい。それは分かっているし、そもそもそんなに欲しい訳でもなかったかもしれないのに、何故か買ってしまった。ここに来たという戦利品が欲しかったのかも。負け戦だったけど。

 


再び表に戻り、野菜などを見る。青年に声をかけられ、何が欲しいのと言われるが、1人で大丈夫だと断るも、なかなか離れてくれないので、バナナが欲しいと言うと、こっちの店だと言ってくる。バナナなどそこら中に売っているのだが、仕方なくついていく。きっとサクラなんだろうな。バナナはそんなに大量に要らないのに一房買う羽目に。ゴリラじゃないんだけどなぁ。あとは?と聞かれ、じゃぁマンゴーを。マンゴーはこっちの店だと再び移動。ポッケにはもう3000シリングしか残ってなく、2000シリングしか持ってないというと大きなの一個渡された。青年がこっちを見るので1000シリングはその子に渡した。

 


もう何も要らない。敗北感。値切れないし、断れないし、上手に買えない。ここはアフリカ。商売においては、大阪のオバチャンくらいじゃないと生きていけない…。と心身共にどっと疲れ、自分の勇気のなさに呆れた。ただ、もう1人の自分は別に値切らなくてもいいんじゃないかとも思う。お金は大切だけど、バニラも日本で買えば一房500円近くするわけで、10房くらい入って1500円くらいならだいぶ安い。ボダボダも小さい紙幣は持ってなかったから、大きいの渡すと、ちゃんと言い値のお釣りはくれたし、100円もしない。もちろん安ければ嬉しいけど、10円単位の額を値切る必要はあるのだろうか、彼らのフィールドなのに。と思ったりもする。

 


マーケットを後にしようとするも、商店は続きウロウロすることになった。本当にいろんな店が集中しており、野菜の種も、農薬も、機械も、工具屋さんも、探せば何もかもあるのではないだろうか。1日どれくらい売れて、どれだけ残るのだろう…そんなことを考えながら歩き回り、マーケットを抜け出した。今度はとにかく東へ向かって歩くことにした。バナナが重すぎる。よく話しかけられる。それが商売でなのか本当に挨拶でなのか見分けがつかないので、無視してしまったり、適当に返したりもした。道で寝てる人、頭にバナナを乗っけて売る人、サトウキビをいっぱいに積んだ自転車、ゴミや排気ガスの臭い、バスやバイクの勧誘…。道路は常に騒がしかった。また、店が連なるところを歩いていると、ビーサンがぬかるみにハマり、脱げてしまって、赤色の泥が足にどっぷりとついてしまった。あそこの水で洗ってけや、と目の前で昼休憩なのか固まっているおっさんの集団に言われ、洗わせてもらった。そこの水だけは綺麗だったが、あとの水溜りは汚かった。

 


今どこを歩いているのかわからなくなり、車を避けに避けていると、いつのまにか線路の上を歩いていた。地元民は道代わりに使っているみたいだが、どう考えてもスラムっぽい。ゴミがあちこちに落ちているし、掘っ建て小屋が連なっている。抜け出した方がいいに違いなかったが、線路は一本に繋がっているため、元来た道を戻るのも怪しいと思うので、自身を持った感じで歩くことにした。途中、ゴミ山にいる牛たちやヤギも見かけ、何かわからぬ食べ物を差し出された。駅が見えてきた。貨物列車もあった。しかし、私の前をずっと歩いていた頭に桶を持った青年が、アーミーっぽい人に何か言われ、引き返すのを目にし、スルーできないっぽかったので、仕方なく元来た線路を引き返す。草むらから脇道へと続く道があり、大通りの街中へ続いているっぽかったので、そっちに逸れた。

 


なんとか街に戻ったが、ここは何処なのだろう。Mapを見ればいいのだが、携帯を取り出すのは嫌だ。とりあえず喉が渇き、タクシー所の前で売り子をしている女性からペプシと水を買った。生き返る。政府系の所やカジノを通り過ぎ、電子機器を売っている通りを歩き、さらに先に何があるのだろうと、東へ東へ進んだ。もうボダボダに乗って、宿の名前を言えばひとっ飛びでつくはずなので、次話しかけられたら乗ろうと決め、歩きながらその時を待った。

 


年上くらいの兄ちゃんが声をかけてくれ、それに乗ることに。しかし乗ろうとした瞬間、バナナを入れたビニルが破れ、バナナが転がる…。あぁ、すぐ傷んじゃうだろうなぁ、鈍臭いなぁ…。宿の名前を告げると、瞬く間に道路の車と車の間を通り抜け、15分も乗らないうちに到着。私は宿の前をとっくに通り過ぎ、もっと東へ行っていたっぽい。ボダボダよ、有り難や。

 


15時半頃帰宅。水と大量のバナナ、マンゴー一個の食料をゲットした。排気ガスを大量にすい、人混みに酔い、ぐったりだ。そういう所に好んで行ったのだから仕方ないけど。アンコーレは見れなかったなぁ。町外れにきっといると思うけど。部屋で休んでいると、17時くらいからスコールと雷。もう外に出る気力もないので、シャワーを浴び、バナナを食い、あっちゃんのyoutube大学を見て過ごした。21時くらいには寝た。

 

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