Denmark Day11

学校生活1日目笑。昨日から案内してくれているマウンが7時に部屋をノックし、迎えにきてくれた。シリアルとパンとチーズなどが置かれ、各々とって食べるスタイル。この時欲張ると後で大変なことになる。

イヴは奥さんのスーザンを空港まで送るため、午前中はいないそう。初日から何という…。だから学生と一緒に8時からのエクササイズに参加することに。昨日コーヒーブレイクしたカンという女の子が気にかけてくれて、グループに入れてくれた。2人一組になっておんぶレースやファイヤーマンズキャリー、組体操的なことなどをしたが、筋力のなさと身体が重いことが浮き彫りである。日本ではあまりないが、男女が普通にペアを組んでいたりする。まあ、カップルかもしれないが。（昨日教えてもらったことだが、食堂の前に木が貼ってあり、生徒たち1人ずつの名前が書かれた葉っぱがあり、カップルはハートになっていて、たまに1人に群がっていたり、女の子同士だったりがあったりする。半分以上は独り者であるが。若いなぁ…と思う。）

9時から10時までは学生は試験か自習なので、職員室でテキトーに時間を潰していた。10時になるとコーヒーブレイクで、ランチといってもいいくらいのブレットやハム、チーズ、果物、ジャムなどが並ぶ。この時点で食べすぎ注意。

10時半から実習。といっても、今は試験週間で自習したい学生はしてもいいし、実習に参加したいならすればいいしという感じ。農業の先生はイヴしかいないのだが、集まる学生は一癖ある男子学生ばかり…。彼らはトラクターに乗りたく、お互いに競い合っているとイヴが言っていた。とりあえず、イチゴの収穫（コーヒーブレイクのお供に後でなる）とニンジンの除草作業にとりかかる。学生に向けてはデンマーク語なので、あまり説明も聞かぬまま、赤くなったイチゴをもいでいたが、ちょっと白いやつもとっちゃったみたい…。ははは。

12時になるとランチタイム。ビュッフェスタイルではなく、テーブルごとに置かれた大皿を皆んなでシェアする感じ。こっちだよとマウンが言ってくれ、ラザニアをスプーンひとすくい。サラダバーが中央に置かれているのだが、もうお腹いっぱいっす…はい…。

12時半から再び作業の続きで、今度はオニオンの除草。チクチクの雑草が玉ねぎの芽が生えているところから一緒に出ているので、相当気をつけないと玉ねぎごとクワで切ってしまう。何本か殺してしまったぽい…。雑草が複雑に生えているので時間がかかる。16時にコーヒーブレイクがあるのだが、キリが悪いからと、学生たちは行かせて私とイヴだけ遅れて行った。ほとんど余っていなかったが、パンを一切れ。イヴと、なぜオーガニックが身体に良いのか、私たちの身体の不具合や、アレルギー、子供たちの弱さ、不妊問題など既にほぼ人がいない食堂で話し合った。

学生たちは外掃除なので私とイヴは玉ねぎの除草を続け、気づいたら夕食前ギリギリ。5分でシャワーを浴び、何とか間に合った。昼のサラダバーと、パスタと、ミートボール的な。それにしても一日中6食とは多すぎる。嬉しいけど。

19時半までは自習時間で静かに過ごす必要があるため、先生と学生が交流できる部屋で待っていると、イヴが自分のパソコンを持ってきて、酪農のコンポスト問題の動画を見せてくれた。イヴは先生なのに、ここはうるさいから職員室へ行こうと言った。加えてアメリカの大学教授の授業で土の中のバクテリアと真菌類の割合についての動画も見た。英語だったので内容は30%も理解できていないのだが…。ここへ来て英語力のなさが浮き彫りに。コミュニケーションや世間話程度はできるものの、専門的なもしくは政治的な話となるとついていけない。デンマークでは英語とドイツ語が必須科目でノルウェーとスウェーデンは近いのである程度理解できるらしい。似てない言語とはいえ、英語すらままならない自分が恥ずかしく思う。学生たちも英語が話せない子もいるが、皆努力しているのだ。さらにイヴの話は続き、自らが以前作ったパワーポイントで茶のコンポストが植物の成長と土のバイオマスに与える影響や、（以前彼は養豚場で働いていたらしく）GM飼料が及ぼす悪影響についてプレゼンしてくれた。GMの餌では胃に穴が空き炎症を起こし、生存率が低かったり、奇形児が多かったり、繁殖成績が悪かったりする。nonGMに変えるとそれらは快方になったらしい。日本の牛の飼料ってどうなってるんだろう。人間が食べるものの規制は厳しい日本だが、飼料用となるとどうだろう？牛はルーメン命の動物であるが、GMやケミカルによってプロトゾアに影響があるのではないか…？

21時のコーヒーブレイクを挟み、彼の話は続く。ちょっと内容はコアすぎて分からない部分がほとんどだったが、アメリカや多くの国にとってGMを使う食材、つまり穀物はビッグビジネスであり、多くの金が動く。アンチになれば少なかれ敵も味方もつけることになる。彼はそういう政治関係や大学教授に批判を受けてきたと語ったと思う。

イヴは見かけはクールなおじさんなのだが、話し出すと止まらない人で、特に農業について遺伝子組み換えや化学薬剤、土の話になるとどんどん話してくる。興味はあるし、もっと理解したいのだが、喋るのが早く、よくついていかなくなる。ただ、リスニングのトレーニングにはめっちゃなるので、ありがたい。

気づけば23時を回る。今日も長い1日だった…。