NZ Day6

5時起床。集牧。朝は500頭群と300頭群(こっちは若いから1日1回搾乳)両方なので少し時間がかかる。一日目から早くも重い話で、お金の考え方や老後の過ごし方が海外は全然違うことに驚かされる。また、日本がいかにヤバイ状況に晒されているかに少しでも気付いてショックを受けた。Kojiは熱心にも英語で分かりにくいことも砕いて話してくれる。

休憩を終えると、フットケアを3頭。放牧であっても、いや放牧であるからこそ蹄のメンテナンスは怠ってはならない。NZでは農家自身主に削蹄をすることを知った。大学での削蹄シーンを疎かにしてきた私だけど、帰ったらもっとよく取り組んでみようと思った。膿が溜まっているのが2頭と小石にが食い込んだのが1頭いた。削蹄師もいるにはいるが、20ドル近くコストがかかるらしい。

午後からは集牧と搾乳。集牧しながら草について。草だけで乳脂は4%を超えられるし、サイレージは草丈20cmで充分。開花期前なんて長すぎて乾かすのにとても時間がかかるし質も落ちる。年5回は日本でも刈れる、のだそうで…。

あと授精の話も少し。NZは季節繁殖をするため分娩期とAI時期が集中する。AIは10月からの3ヶ月間で授精師一人当たり5〜8000頭、bullも使うときはあるけど、価格が高いしbull一頭につきcow30頭が限度でそれ以上やると壊れちゃう。AIを6週間試したあと、bullで3週間、ダメならAIをもう一度って感じらしい。

NZの乳製品をあまりスーパーで見かけたことはなかったけど、チョコレートやアイスクリームにめっちゃ使われているので輸出の5%の買い手は日本。NZの牛達は加工用をメインで育種改良されてきたので、乳量ではなく乳脂と乳タンパクが高いことが大事。実際平均は1日17リットル程。ピーク期は25リットル以上なことも。しかし買値は0.6ドル/リットル位なので、いかにコストをかけないかが重要。

ここまで書いて根本的考え方が全然ちゃうやん、と思い始める。教科書を信じすぎてたわけではないけど、色々何なんだよ…。

今隣で工事を始めたが、家ごとトラックで運んでくるらしい。基礎だけ作って引っ越し完了。うーん、NZスタイル。f:id:N5-phage:20190402162500j:image

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