Swizerland Day60

8時に両親の階へ来て朝食をとる、と約束していたので行ってみると、見知らぬ女性が。彼女の名前はチラという。Xaverの彼女らしい。Xaverのお母さんインゲが、スイスの伝統朝食であるビルカムスリをヴィーガン風に作ってくれていて、果物もナッツも沢山で美味しかった。チラとXaverのお父さんの方は英語が伝わらないし、私はドイツ語がわからないので、終始、意味は分からなくとも会話をだまって聞いていた。

 


朝ごはんを食べ終え、さあwwooferとして働くぞ!と思っていたところで、チラがいきなり、フリーマーケットに興味ある?あるでしょ?さあ準備して!といきなり拉致られた。歯も磨く時間もないままバス停に駆け足で向かい、なり行くままに電車に飛び乗った。彼女とはgoogle翻訳を通して世間話をした。どこに向かっているのかもわからなかったが、何度か電車とバスを乗り継ぎSt.Garrenというこの辺りでは大きな街へ。もう完全に都会である。キョロキョロしながら彼女について歩いていたら、靴紐に引っかかって、横断歩道でビターン!と転んだ。自分もビックリ。慌てて家を出たので靴紐を結んでいなかったのだ。平気を装ったが、アスファルトに勢いよくぶつけた膝は、あとで痣になること間違いなし。

 


さすがスイスの町並みはとても美しく、建物も昔のままの趣を維持している。少し大通りから外れた路地にフリーマーケットが賑わっていた。古着やら置物やら本やら、とにかくなんでも売っている。え!こんなに安いの!?というものから、なんでこんなガラクタがそんなにするわけ?と、出店している人の言い値なので、気まぐれが多い。チラはガンガン進んでいくので、遅れないようにそれについていく。私は牛グッズを探すがなかなか見つからなかったが見るだけでも十分楽しかった。何も買わぬままようやく一周しかけたところで、緑色のスイスデザインのベルトを見つけた。思わず手にとると、チラがお店の人に話しかけて3CHFだというので、どうしようかなと迷っていると、彼女がさっと払って、ゲストだからプレゼントと言ってくれた。嬉しかったが、ただ、これをはめるには痩せねばならぬ。

 


その後、St.Garrenの教会を歩いたり観光案内所に行ってツアーに参加させようとしてくれたが、それは断り、駅周辺の野菜やチーズやパンのマーケットを目を輝かせながら回った。そこでいわゆる大根(初めてヨーロッパで見た)とネギを買った。その後スーパーでチラが食料品を一通り買った後、極太のケバブを奢ってくれてバス停で食べた。

 


帰ってきたのは15時過ぎ。なーんにも仕事していないので、Xaverのもとへ行くと収穫したランティル豆とキャメリンをふるいにかけて分別するというので手伝うことに。牽引車にダイレクトで乾燥機のブロアをつけた機械に裸足で飛び乗り、バケツリレーですくった収穫したままの形の、雑草の種やら前作の穀物やら様々な大きさの穀粒を彼に渡し、彼がふるい機へ入れるという感じだ。有機でやるということは、もちろん雑草の妨害、虫と戦わなきゃいけないし、物理的あるいは生物的な方法しか使えないわけである。(物理的→手でぶち抜く、生物的→天敵昆虫を放つ等)多くの農家は色々混じっていても量があるのであまり気にしていないようだが(集荷場で交じり物が多いとキロ単価安くなる)、彼は量が少ないし、油系の穀物もやっているので手間をかけて自分である程度選別するようだ。ただ古い農作業庫を改造した選別の作業場は手作りで、床を抜き取ってあったり、なかなかエキサイティングであった。

 


作業場を終えたのは18時でそっから搾乳とかベッドメイクとかルーチンワークをし、私はまだかってがわからないので、手伝うといった感じで終了。Xaverは私に色々説明しながらなので20時過ぎてしまい、チラから電話が。夕食を準備して待ってくれているらしい。急いで家に戻る。夕ご飯は外のベンチで火を起こして食べるらしい。スネークパンと言って、そこらへんに転がっている木の棒に細長く伸ばしたパン生地を巻きつけて直接火で炙るワイルド料理を教えてもらった。他になすのオーブン焼きやパスタを温め直し、いざテーブルについたのは21時半頃。Xaverが作った豆腐をカレー風味に炒めたやつがとても美味しくてびっくりした。日本の豆腐よりもっと水分を抜いてあって、一度凍らしてあるので気泡があるが、より肉に近い食感。ビーガンが流行る今日だ。これは人気になるだろうと思った。ただ、面白いことにスイスでは豆腐は日本の10倍の価格で売られていて、チーズは逆に1/2位だろうか。完全に逆だ。ただ日本の豆腐はたしかに安いが、大豆はほぼアメリカ産であることを忘れてはならない。

日は沈み、あたりは真っ暗なのだがキャンドルを数個灯すといい感じに。炎を見ると癒し効果があるっていうけど、ほんとかもしれない。最近ますます日本に帰ったらキャンプがしたいと思う。キャンプスキルも向上させたい笑。美味しく頂き、片付けを済ませてベッドに転がったのは日付をまたぐ頃であった。

 

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